おつり投資ってなに?メリット・デメリットとおすすめサービスを紹介
投資で資産運用をしたいけれど、手間もお金もかかりそうと思っている方も多いのではないでしょうか。
たしかに従来の株式投資で利益を上げるには、まとまった資金と時間、専門的な知識が必要でした。しかし、最近では初心者でも始めやすい投資サービスが増えつつあり、今回ご紹介する「おつり投資」もその一つになります。
おつり投資は、普段のショッピングのおつりを投資に回すことで資産運用をおこなえるサービスです。スマホが一つあれば、誰でも手軽に投資をスタートできるので、若年層を中心に人気を集めています。
今回の記事では、おつり投資の概要やメリット・デメリットを解説しています。また、記事の後半には実際のおつり投資の始め方も紹介しているので、ぜひご参考ください。
おつり投資とは?
「おつり投資」は、小さな金額をコツコツと積み立て運用するタイプの投資です。スマホ一つあれば投資が可能で、専門知識のない初心者でも手軽に投資をスタートできることから、最近人気の投資方法になっています。
方法としては、買い物アプリで商品を購入したときの「おつり」を運用資金にして、自動的に積み立てるイメージです。投資家としては、普段通りにキャッシュレスで買い物をするだけなのでまったく手間がかかりません。
また、「おつり」をいくら積み立てるかの設定は自分で決められるので、自身の許容範囲内で投資にチャレンジができます。例えば、320円の商品を購入したとき、設定を100円単位にすれば80円が投資に回されます。同様に、500円単位にすれば180円が、1,000円単位にすれば680円が投資資金になります。設定単位を大きくすれば、それに伴っておつりも多くなるので、家計と相談して設定単位を調整しましょう。
こうして積み立てられた資金は、機関投資家やロボアドバイザーに運用を一任できるので、運用のノウハウがなくても投資が可能です。おつり投資を始めるときに、運用方針や期待リターンを選択できるシステムが採用されているため、「アクティブな運用をしたい方」から「堅実な運用をしたい方」まで、さまざまな投資家の方針に応えてくれるでしょう。
おつり投資のメリット
おつり投資は初心者でも始めやすい投資方法であることが分かったと思いますが、ここではより具体的なメリットについてお伝えしたいと思います。
キャッシュレス決済のついでに投資ができる
おつり投資は、スマホを利用したキャッシュレス決済と連携して資金を積み立てます。利用者は「投資をしている」という感覚なしに、積立投資をおこなっている方がほとんどでしょう。忙しい方にとっては、面倒な手間を省いて自動的に投資ができることは大きなメリットだと思います。
加えて、おつりをいくら投資に回すかも設定できるので、投資資金のコントロールも容易です。おつり投資の開始当初は少額からスタートして、慣れてきたら1,000円単位に増額してもよいのではないでしょうか。
難しい知識が不要、初心者でも簡単
おつり投資は、スマホ一つで投資ができることもあり、数ある投資の中でももっとも敷居の低い投資と言えるでしょう。おつり投資サービスを申し込み、アプリをダウンロードすれば、あとは普段通りのショッピングをするだけで投資ができます。スマホの使い方さえ分かれば、特につまずくポイントもなくスタートできるでしょう。
また、積み立てた資金の運用はAIやプロの投資家に任せられるので、投資知識がなくてもプロ並みの運用をすることが可能です。おつり投資で投資家デビューをして、知識を蓄えつつ他の投資にもチャレンジするのが堅実なステップアップと言えるでしょう。
少額から投資ができる
おつり投資の元本は、あくまでも「買い物の端数」です。そのため、少額の資金で投資ができるメリットがあります。
少額投資の最大の長所は、「失敗しても損失が少ない」ことです。特に、知識が浅いうちは大きな失敗を犯すリスクが高く、たった一回の失敗で多額の負債を抱えないとも限りません。また、一つの投資への資金が少額で済めば、余剰資金をほかの投資に回すことも可能です。資産を分散することは、資産運用のリスクを軽減すると同時に、たくさんの投資経験を積めるメリットがあります。
少額投資ができるサービスは近年増えつつありますが、なかでもおつり投資は、より少ない金額で手間をかけずに始められるサービスです。「投資には時間もお金もかけられない」という方は、おつり投資を試してはどうでしょうか。
お得なキャンペーンが定期的に開催
おつり投資のキャンペーンにはさまざまな種類がありますが、なかでもお得なのが「ポイントバックキャンペーン」です。特に意識しなくても、おつり投資をしているだけで運用額に応じたポイントがバックされることがあります。おつり投資の利益と合わせれば、資産の増加ペースも加速すること間違いないでしょう。
おつり投資のデメリット
クレジットカードまたは電子マネーが必須
おつり投資は、家計簿アプリに情報が記録されることで自動的に積立金額が算出されます。そのため、家計簿アプリと連携するキャッシュレス決済が不可欠です。また、積立資金はクレジットと同様、銀行口座から引き落とされるため、ある程度の預金額がなければ投資ができません。
おつり投資サービスによって対応している決済方法は異なるので、実際に投資を始める前に決済方法を確認しておきましょう。
投資先を選べない
おつり投資では、ロボアドやプロの投資家に運用を任せられます。これはメリットである一方、投資先を自由に選べないため不便を感じる方も多いと思います。特に、ある程度経験がある投資家の場合、あまり投資の面白みは感じられないかもしれません。
ちなみに、投資中の資金はいつでも引き上げられるので、中級者以上の方は口座から入出金をしてリスク管理してもよいでしょう。
元本保証ではない
初心者でも始めやすいおつり投資ですが、投資である以上、元本割れするリスクは常にあります。運用自体もAIや機関投資家に任せられますが、市況や経済情勢によっては予想通りの運用成果をえられないかもしれません。そのため、ほかの投資と同様に100%安全なサービスではありませんので、初心者の方は勘違いしないようお願いします。
おつり投資の始め方
ここでは、おつり投資ができる人気のサービスを紹介したいと思います。
THEO+docomo
THEO+docomoは、「NTTドコモ」と「THEO(テオ)」が運営する投資サービスです。dポイントを利用したショッピングのおつりを計算し、積立投資をおこなうことができます。
THEO+docomoでは、投資スタート時に1万円の入金が必要ですが、それ以降はおつりだけで投資が可能です。また、年率1.0%の手数料がかかりますが、dポイントユーザーであれば預金額の1.5%のdポイントがバックされます。そのため、手数料を考慮してもお得に運用ができるでしょう。
なお、THEO+docomoの利用には、「本人名義のdカード」か「本人名義のドコモ携帯回線」が必要なため、事前の準備が必要です。
マメタス
マメタスは、ロボアドサービスで有名なWealthNavi(ウェルスナビ)が提供するおつり投資サービスです。おつりで積み立てた資金を人気のロボアドAIが運用してくれるため、たくさんの投資家から注目を集めています。
マメタスは、1万円の入金があればサービスを開始できる特徴があります。年間手数料として運用額の1.0%が必要ですが、入出金などの手数料は一切かかりません。おつりの金額設定も、100円・500円・1000円から選択できるので、個人の許容度に合わせた投資額を設定できます。
トラノコ
トラノコは、業界最安値の5円からおつり投資が可能なサービスです。ほかのおつり投資サービスとは異なり、投資家自身が運用方針を決められる機能も備わっています。連携可能な家計簿アプリも多く、マネーフォワード・Zaim(ザイム)・マネーツリーなどと連携することができます。
なお、超少額から投資ができることはメリットである一方、あまりにも少なすぎる資金では手数料負けをする可能性が高まります。実際に運用する際には、適度な金額を投資に回すよう注意しましょう。
まとめ
今回の記事では、おつり投資の概要、メリット・デメリットと実際の始め方についてお伝えしました。
おつり投資は、普段使っているキャッシュレス決済と連携した自動積立投資が可能なので、手間と資金をかけずに投資をスタートすることができます。専門的な知識がなくても資産運用が可能なので、特に初心者にお勧めの投資サービスと言えるでしょう。
日中は仕事が忙しくて投資の時間が確保できない方、資金面が不安で最初の一歩を踏み出せない方に、ぜひとも利用してほしいサービスになります。興味のある方は、本記事を参考におつり投資家デビューしてはいかがですか。