ブラック企業のリアルな体験談1

2021年7月28日

ブラック企業の日常           けいさん

私が勤めていた企業は商品ファンドを扱っている会社だったのですが、これを毎日名簿から片っ端から電話営業をしてお客を獲得するということをしていたのですが

ここはとんでもないブラック企業でした。まず私がここに疑問を感じたのが見込み客を獲得するために商品券をプレゼントするという点でした。

これをやる時に社員が自腹を切って商品券を購入してそれを見込み客にプレゼントするというのを強要されました。

なんとかして個人情報を得ようと商品券を餌にして釣るという手法を使っていたようですが、それを社員の自腹でやらせるあたりここの悪質さを感じました。

こういうことを強要すればモチベーションは低下するだけですし、自分でポスティングまでしてアンケートに答えてもらおうとしていながら

一方でアンケートが返送されない事を願っている自分がいました。

それぐらいここのやり方はおかしいと思っていました。

また、ここがブラック企業だと思ったのは労働時間まで法律に従うつもりが全くないというのがありました。

例えばここは始業時間が8時30分からとなっているのですが実際は朝6時30分くらいに出社しないと上司から罰金を取られるという事がありました。

そして仕事が終わるのはその日に新規の顧客を取ってこれないと22時まで普通に働くという感じでした。

もちろん、残業代はないです。

新規の顧客が取れない以上は朝から晩までずっと顧客を獲得するために奔走しないといけない会社でした。

また休みもほぼ日曜だけしかない会社なのでそれ以外はいつも出勤といった感じなので連休もほぼなく休んだ気がしませんでした。

実際ここで受け取っていた給料は労働時間に対して異常に少なく同僚の社員もここで正社員として働いていながら給料はバイトよりも少ないと嘆いていました。

そんな薄給で働いていてそこからさらに見込み客を獲得した時は手土産を持っていくことを上司に強要されて、これも自腹で買わされていました。

1回の手土産で2千円くらい使わされてさらにやる気を削がれるという日々を過ごしていました。

パワハラも日常的に行われていて成績が芳しくない社員に対しては他の社員が大勢いる前で給料泥棒などと言われて吊るし上げにしていました。

いつ寝てるかわからない    B香さん

管理部門にいたこともあり、私自身の残業は多くはありませんでしたが、営業部門の人たちは22時に会社が消灯するまで毎晩働き続けていました。

ブラック企業だからなのか、皆さんそれを当たり前だと思っており、誰も「変だ」「働きすぎだ」と指摘する人はいませんでした。

しかし、最近リモートワークが導入され、状況はさらに悪化。

家に仕事が持ち込めるようになったため、どの部門でも残業が当たり前になり、多い人で朝の5時~翌日の2時まで働いていました。

そんな働き方をしている人が1人いると、部内も当然働かざるをえないので、夜中も早朝もひっきりなしにメールが飛び交い、他部が時間通りに9時から働き出してメールを返信すると「遅い!急いでたのに!」とイライラされることも多々ありました。

また、昼休憩でも関係なく電話やメールが来るので、休憩はほぼ取れず、ご飯を食べないまま仕事をし続けることが何ヶ月もありましたし、夏季休暇中も長時間の会議を入れられ、あまり休めませんでした。

もちろん、会社内でこの働き方が容認されているわけではないですし、こういう働き方をしていると、残業時間が増え、法律違反になるはずです。

しかし、リモートワークが導入されてすぐの頃は残業時間を勤怠登録につけることが出来ず、正確な残業時間を入力しても上司に却下され、差し戻されました。

なので、残業代は出ませんし、法律に引っかかることもありません。

今思うと、どうして残業時間を登録出来なかったのか疑問ですが、当時の会社の言い分としては「自宅にいるなら仕事をしていない時間もあるはずだから、残業は認めない」とのことでした。

私も会社のいうように仕事をしていない時間はありましたし、お子さんがいる家庭であれば、幼稚園や保育園へお迎えに行っている人もいました。

しかし、そういった働いていない時間は、その都度、休息時間として上司に申請をして、業務時間からマイナスにされていましたし、給与からも減らされていました。

もし、給与から減らされたくなければ、休息時間を有給として申請する必要もありました。

それなのに、働いていない分はマイナスだけして、残業代が支払われないのは、矛盾していますし、ブラック企業故の所業だなと思います。

パワハラ・セクハラは当たり前       はなこさん

私が以前勤めていた会社ではパワハラ・セクハラが当たり前で、上のやることを下は黙って耐えるという昭和の風潮がまだまだ絶えていませんでした。私も新入社員の時には上司にお酌をさせられて足を触られたり、社員旅行の時には上司の部屋に連れ込まれそうになったりしました。他の女子社員に相談すると皆一度は通る道で我慢すれば上司に気に入られて仕事がしやすくなるということでした。毎日変な目で見られるのが耐えられない日々がありましたが、上手く無視出来るようになると上司にも気に入られて優遇して貰えるようになりました。しかし、セクハラより辛かったのはパワハラでした。男の上司ではなく女の上司のパワハラは本当に陰湿で逃げ場がありませんでした。容姿や服装から始まり、喋り方やひどい時には家族構成などプライベートなことまでいちいち詮索され嫌みを言われたり罵倒されたりしました。仕事の進み具合や出来映えなど、例えきちんと出来ていたとしても無理難題を追加され突き返されることも少なくありませんでした。本当に不条理なことばかりだったので人事部長に内密に相談した結果、その女上司に見事に話が回ってしまいさらにひどいいじめにあってしまいました。ひどい時には休みが全くなく14連勤させられたり、有給休暇申請をことごとく却下されたりで体力的にもメンタル的にもボロボロになってしまいました。それでも3年間はその職場で我慢して働いていましたが、ストレス性の病気を発症してしまったことから退職を決めました。しかし、今度は退職届を提出してから退職までの期間中にヤメハラをされてしまいました。上司、同僚からの無視や業務で必要な情報を共有して貰えないなどの軽いいじめは当たり前で最後の方には自席さえ撤去されるなど、とてもいい歳をした大人がやることではない幼稚なやり方までされていました。辞めることが決まってからは以前より気に病むことはなくなりましたが、長年勤めた会社を最後にそのような待遇で辞めることがとても寂しくなりました。そして、出社最後の日には誰にも聞いて貰えない退職の挨拶をしてから手土産を渡して早々に退社しました。辞めずに耐えていたら必ず過労死していたと思います。思いきって辞めることを選択して良かったと本当に良かったと思います。

見てくれるのは売った台数だけ 桜田さん

私は車を販売する会社の営業です。月々、足切り代数があり、売れない週があったりすると、かなり圧をかけられます。例えば『いつやめるの?』、『ああ、まだいたんだ。』、『休み返上してでも売ってこい』、『まさか今日売れないなんてことないよね?』というセリフは日常茶飯事で飛び交っています。そしてこれらは普通の口調ではなく、大きな怒鳴り口調です。

また、定時は18:55なのですが、なぜかお店の閉店時間は19時です。その時点でおかしいですが、実際帰れるのは定時でも閉店時間でもありません。9時から10時過ぎが平均的です。店長が終礼を始めるのがそのくらいの時間だからです。ただ、そこまで残業をしても、残業代がしっかりと出れば何も文句はないですが、タイムカードは遅くとも8時には切ります。そうしなければいけない圧がかかるからです。もしそれ以降にタイムカードを切ると、残業が多い!と、次の日、本社から連絡がきます。店長が終礼を始めるのが9時ぐらいなのに、それより前にタイムカードを押さないといけない謎の暗黙のルールが出来上がっているということです。

また、土日に車を販売しないといけない圧力がより高まります。車を売るのが仕事なので売れなければ怒られるのは仕方のないことだと思いますが、もし売れないと、土日明けの定休日も出勤して外回りをしろと言われます。売れなければ仕事をしていないのと同じなので、休日出勤の給料はゼロです。 

また、自動車保険やカード、JAFなどの獲得も求められます。家族や友達の勧誘を強く勧められ、必要もないのに年会費等を払わざるを得なくなります。  

また、私は女ですが、会社の規則で、女性営業は安全面を考えてお店からでないこと、1人で外回りをしないこと、などがルールとして設けられています。男性の家への訪問等で危険な事があった経験からできた規則なのですが、営業の仕事内容のなかで外回りは1番の営業活動です。それができないとなると、かなり仕事量や仕事内容が限られてしまうのが現実です。ただ給料体系も男性と変わりませんし、足切り台数や圧力のかけられ方も変わりありません。その辺の配慮がなく、また、結婚や妊娠にすごく嫌な顔をする会社です。私も現在26歳ですが、32歳までは結婚するなとハッキリ言われました。産休に入られると迷惑なようです。