手軽で簡単な不動産投資?一戸建て投資とは

安定的な賃料収入を得られる不動産投資を始める方が増えています。不動産には一棟アパート投資、ワンルーム、ファミリーマンションなどさまざまな物件種類があります。

今回は一戸建て投資について解説します。一戸建て投資にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

一戸建て投資とは

一戸建て投資とは一戸建てを購入して他人に貸すことで賃料を得る投資手法です。一戸建ては土地と建物に別れます。

一戸建て投資には土地を購入し、新たに建物を建てる方法や既にある一戸建てを購入する手法です。既にある一戸建てに投資をする場合は賃貸中の物件を不動産投資家がなんらかの理由で売却するケースもあります。

賃貸中の物件を借主が変わらずにオーナーのみ変わる物件をオーナーチェンジ物件と呼びます。オーナーチェンジ物件であれば、投資をしてすぐに賃料を得る事が可能です。

一戸建て投資のメリット

一戸建て投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的にメリットを確認しておきましょう。

価格が安い

一戸建て投資は価格が安い物件も多くあります。築年数が古い物件や立地が悪い物件の場合、安価で購入することが可能です。大きな金額で投資をすることが難しい場合には価格が安い一戸建て投資を検討してみても良いでしょう。

利回りが高い

一戸建ては価格が安い分利回りも高くなる傾向があります。利回りは年間の家賃収入÷購入価格で計算します。

例えば年間の家賃収入が50万円で購入価格が1,000万円であれば利回りは5%です。

同じ家賃であれば購入価格が安ければ安いほど利回りは高くなりますので、投資効率がよくなります。一戸建て投資は価格が安いため、比較的投資効率が良いといえるでしょう。

工夫次第で収益を生みやすくなる

一戸建ては築年数が経過している物件でも工夫次第で競争力を高めることが可能です。

マンションの場合リフォームなどで価値を向上するとしても大きな改造はできません。

一戸建てであれば周辺エリアのニーズにあわせて大胆に改造することも可能です。

さらに、リフォームや修繕を自分で行うことで収益性を高めることができます。壁紙の貼り替えやドアの塗装など、自分でできることも数多くあります。DIYか得意な方にとっては楽しみになることもあるでしょう。一戸建ては工夫次第で、築古物件を安く仕入れて収益性を高めることができます。

居住期間が長い

一戸建ては家族で暮らす3LDKや4DKなどの間取りが多いのも特徴です。家族で暮らす場合、子供の学校の問題などもあり、同じ家に長く暮らす傾向があります。一方でワンルームマンションは気軽に引っ越しができるため、居住期間が短い傾向があります。

居住期間が長いということは賃料収入が安定するだけでなく、新しい入居者を募集するコストやハウスクリーニングなどの費用を抑えることができます。居住期間が長いと収入が安定するため、不動産投資においては大きなメリットと言えるでしょう。

自分で住むこともできる

一戸建て投資では賃貸に出すだけでなく、自分や家族が住むことも可能です。一定期間人に貸し出して利益を得てから独立した子どもの家族に住まわせることもできるでしょう。

一戸建て投資ではさまざまな用途に使えることもメリットといえます。

一戸建てに投資をする際は自分が将来住みたいかどうかも踏まえて投資をするのも良いでしょう。

一戸建て投資のデメリット

一戸建て投資にはメリットだけでなく、デメリットもあります。デメリットについてもしっかりとしておきましょう。

空室となるとなかなか埋まらない

一戸建ては居住期間が長いというメリットがあります。一方で、一度空室になってしまうとなかなか埋まりにくいというデメリットもあります。

一戸建てはファミリー向けの間取りが多く、新学期が始まる4月に向けて2月から3月にかけて多くの方が引っ越しをします。

4月以降は部屋を探す人自体が少ないため、なかなか埋まりにくくなります。

空室状態が長く続いてしまうと、維持管理のコストだけかかり、収入が得られないため、確実に赤字になります。そのため、一戸建てに投資をする際は空室になった際に、毎月のローンの支払いが滞らないように手元資金を多めに確保しておく必要があるでしょう。

シロアリや雨漏りなどのリスクがある

一戸建て投資ではマンションでは少ないシロアリや雨漏りのリスクがあります。

シロアリや雨漏りなど、借主に原因がない場合はオーナーが費用をかけて改修する必要があります。このような改修にお金がかかってしまうと、せっかく得た賃料収入を上回ってしまう可能性もあります。シロアリや雨漏りのリスクは不動産投資のなかでも一戸建て特有のリスクといえるでしょう。

修繕費用がかかる

築古の一戸建て投資では修繕費用が多くかかる場合があります。ファミリー層で住む間取りの場合は水回りを気にする借主も多いので、水回りの修繕やリフォームをしっかりしておかないと借主が出て行ってしまったり、空室の場合は借主が決まりにくくなったりします。

お風呂や壁紙などの張替えも必要となる可能性があります。コストがかかると実質的な利回りが低下しますので、コストをなるべく抑えて運営する必要があります。

一戸建て投資で注意するポイント

一戸建て投資ではどのような点に注意をすればよいのでしょうか。具体的にチェックポイントを解説します。

周辺環境

不動産は物件自体の築年数や間取りも重要ですが、周辺環境も重要です。特に、ファミリー層が多く住む一戸建ては教育環境や治安も重視される傾向があります。駅までの距離などの利便性だけでなく、周辺環境は念入りにチェックしておく必要があるでしょう。

権利関係

一戸建てはマンションとは違い権利関係が複雑なケースがあります。例えば、権利が所有権ではなく、借地権となっている物件があります。

借地権とは土地の上に建物を建てる権利です。借地権付き建物は土地を別の所有者が持っているということになりますので、通常地代を支払います。

借地権付き建物は所有権に比べると価格が低く、一見所有権と変わらず使うことができます。しかし、借地権付き建物は地代を払う必要があり、建て替えやリフォームをする際には土地オーナーの許可を得る必要があるなど、デメリットもあります。

一戸建てを購入する際は土地・建物の権利関係にも注目して購入するようにしましょう。

接道状況

一戸建ては接道状況も必ず確認しておく必要があります。建物を建てるためにはさまざまな規制があり、必ず希望の建物を建てられるわけではありません。

最も重要となるのが接道状況です。建築基準法で接道義務が定められており、幅員4m異常の道路に2m以上接道している必要があります。

現在建物が建っている物件であっても接道義務を満たさない土地では建物を建て替えることができません。

接道義務を満たさない場合、オーナーチェンジ物件であればしばらくは利益を得ることができますが、借主が退去した後に次の入居者を見つけることが困難になります。

場合によっては賃料が長期間得られず、固定資産税のみを支払う負の財産になってしまう可能性もあるでしょう。

接道義務を満たさない土地は売却もしづらいため、出口戦略は立てにくいものです。

また、接道義務を満たしていたとしても、道路付けが悪い土地は価値も下がります。その分安く購入することができますので、一概に悪いということはありませんが、道路付けにはよく注意して検討するようにしましょう。

間取り

一戸建てはさまざまな間取りがあります。間取りも非常重要な要素のひとつです。

まず避けるべきなのは特殊な間取りです。自分で住む場合はこだわりの間取りにすることも問題ありませんが、人に貸す場合は3LDKなど、汎用性のある無難な間取りにしておいた方が良いでしょう。

間取りが周辺のニーズにあっていることも重要です。例えば子育てに適した土地であればファミリータイプの間取りが良いでしょう。

まとめ

不動産投資にはさまざまな種類があります。それぞれのメリット・デメリットがありますので、よく理解して投資をすることが大切です。

一戸建て投資は価格が安く、利回りが高くなりやすいというメリットがあります。

また、ファミリータイプの一戸建ては居住期間が長く、安定した運営ができるという点は大きなメリットと言えるでしょう。

一方でシロアリや雨漏り、権利関係や接道など、マンション等の投資では考えられないデメリットや注意点もあります。

投資対象には全ての面で優れているものはありません。どんな投資対象でもメリットとデメリットがありますので、しっかり理解して投資判断をすることが大切です。

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Posted by まなぶ