ロボアドバイザーって実際どうなの?種類やおすすめのロボアドを解説

2021年7月28日

読者のみなさんは「ロボアドバイザー」というサービスを聞いたことはありますか?ロボアドバイザーは、近年注目を浴びるAIを利用した投資サービスで、人工知能が人に代わって自動で投資をしてくれたり、投資戦略のアドバイスをもらえたりするサービスになります。

ロボアドバイザーには、「おまかせ型」と「アドバイス型」の2種類があり、サービス内容や運用コストは大きく異なります。大切なお金の運用がかかっているので、サービスは慎重に選びたいですよね。この記事では、それぞれのサービスについて、具体的なサービス内容や、どんな投資家に向いているかを解説しています。

記事の最後には代表的なロボアドも紹介しているので、迷った際には参考いただければと思います。

ロボアドバイザーの概要

まずは、ロボアドバイザーの概要について見ていきましょう。

ロボアドバイザーとは?

ロボアドバイザー(通称ロボアド)は、いま話題の投資家サポートサービスです。近年、人工知能(AI)分野の革新には目覚ましいものがありますが、ロボアドもAIを利用したサービスの一つになります。具体的には、ポートフォリオ構築に関するアドバイスをくれたり、投資家に代わって銘柄の買い付けや運用を自動でおこなってくれたりするのです。

このように、金融(Finance)と技術(Technology)が融合することは「FinTech(フィンテック)」と呼ばれ、新しくて革新的な分野と言えます。従来であれば、投資のアドバイスは人がおこなうことが当たり前でした。このサービスは「ファンドラップ」と呼ばれ、対人相手のため逐一質問ができるなどのメリットがある一方、コストは高めで、ある程度のまとまった投資資金がないと始めるのは難しいサービスでした。

その点、ロボアドは、AI技術を駆使した半自動的な投資アドバイスと投資代行が可能になります。ロボアドが運用する金融商品は主に投資信託なので、堅実で長期的な資産運用に適したサービスなのです。 投資信託についての詳細は、こちらの記事で解説しているのでご参考ください。(→投資初心者におすすめの投資先とは?投資の種類ごとに特徴や始め方を解説 リンク)

コストを抑えつつ、手堅く資産運用ができるロボアドは、個人投資家の頼もしい味方になるでしょう。

ロボアドバイザーに向いている人

おそらく、個人投資家の多くは専業投資家というよりは、日中は仕事や育児などに追われている副業投資家だと思います。そのため、銘柄の情報収集や企業の業績分析、売り買いの注文に割ける時間は限られていることでしょう。

ロボアドのコンセプトは「最小限の手間で、最大限の投資利益を上げること」です。そのため、「忙しい合間を縫って投資をする個人投資家」の方に、ぜひ利用していただきたいサービスになります。後述する「おまかせ型」であれば、銘柄選定から、買い注文、運用、売却までの一連の流れをロボアドに任せることができるのです。

しかも、多くのロボアドでは画一的なサービスを提供するのではなく、個々のリスク許容度に見合った資産運用プランを提示してくれます。意外かもしれませんが、投資家の多くは自分のリスク許容度を正しく認識できていません。ロボアドでは、最初にいくつかの質問に答えるだけで、客観的にリスク許容度を算出しれくれるので、自分自身を見つめ直す良い機会とも言えるでしょう。

「時間と手間をかけたくない」「堅実な運用がしたい」「老後に向けた長期の資産形成をしたい」という方が、もっともロボアド利用に向いている投資家なのです。

ロボアドバイザーの種類

ロボアドには大きく分けて2種類のタイプがあります。すなわち、投資の一連の流れを全て一任できる「おまかせ型」と、投資に関する助言をする「アドバイス型」の2種類です。順番に見ていきますね。

おまかせ型ロボアド

おまかせ型ロボアドは、投資家のリスク許容度などに合わせて、自動的に投資を代行してくれるサービスです。投資の流れといえば、「銘柄選定から始まり、銘柄の配分を決め、買い注文をかけたら、運用をして、最終的には売却して利益を確定」となります。おまかせ型ロボアドは、この一連の流れを全て自動でおこなってくれるため、まったく手間がかかりません。

ロボアドのコンセプトは、「最小限の手間で、最大限の投資利益を上げること」とお伝えしましたが、まさにこのコンセプトを体現するようなサービス内容になります。「仕事が忙しいけど、投資できないかな?」とお悩みの方に最適のプランと言えるでしょう。また、投資の知識がない方でも利用できるサービスなので、投資初心者の方にもおすすめできます。アドバイス型ロボアドから投資を始めて、慣れてきたら自分で運用する手法もありだと思います。

おまかせ型ロボアドのデメリットは「手数料が高め」なことです。AIに全てを一任しているので、どうしても手数料はお高めになってしまうのです。また、投資信託を運用するといしても、NISA運用は不可能であることも要注意ポイントになります。

アドバイス型ロボアド

アドバイス型ロボアドは、資産運用のアドバイスをおこなうだけのロボアドになります。投資家はアドバイス型ロボアドの助言を参考に、売り買いをおこなったり、運用方針を決めたりします。よって、実際に投資をおこなうのは投資家自身になります。

アドバイス型の最大のポイントは、手数料が抑えられることです。おまかせ型に比べると運用コストは圧倒的に低く、証券会社や事業者によっては、無料でアドバイス型ロボアドのサービスが利用できることもあります。

加えて、ロボアドがおこなうのは、あくまでもアドバイスだけなので、投資家自身にもある程度の知識が必要になります。この点はデメリットとも言えますが、投資の知識を習得する良い機会になるので、プラス要素として捉えることもできます。

低めのコストでアドバイスをもらいつつ、投資の勉強もできるのがアドバイス型ロボアドのサービス内容になります。

代表的なロボアドを紹介

ロボアドについて一通り学べたところで、投資業界でメジャー所のロボアドをご紹介したいと思います。「ロボアドを始めたいけど、どれがいいが迷ってしまう」という方がいれば、ここで紹介するサービスから選ぶとよいでしょう。

WealthNavi

「WealthNavi」はウェルスナビ株式会社が提供する、おまかせ型ロボアドのことです。業界でもっとも有名なロボアドと言っても過言ではなく、「預かり資産・運用者数ともに1位」の実績を誇ります。最低10万円からの利用になりますが、SBIネオモバイル証券と提携した「WealthNavi for ネオモバ」を利用すれば、最低1万円から利用可能です。

WealthNaviの最大の特徴は、「過去のリターンの実績」です。2016年から2021年までの5年間の運用実績は、14.7%~31.5%を誇ります。(5段階のリスク許容度ごとにリターンは異なります)AIにすべてを一任した上で、これほどの実績を残せるのは非常に魅力的なサービスですね。リスク許容度も5段階から選ぶことができ、元本保証を含んだポートフォリオからハイリスク商品が多めのポートフォリオまで、各投資家にピッタリのプランを選択できます。

運用手数料は年率1.0%かかりますが、これからも過去の実績通りの運用ができれば、十分にペイできる程度の手数料になります。

Fund Robo

「Fund Robo」は、SBI証券が提供するアドバイス型ロボアドです。SBI証券は、投資家なら誰もが知っている大手ネット証券で、そのノウハウが詰まったロボアドサービスと言えるでしょう。

Fund Roboは、簡単な6つの質問と、投資したい地域を選択するだけで、おすすめの投資信託を3銘柄ほど紹介してくれるサービスです。投資初心者は「銘柄選定」で悩む方も多く、なかなか投資に踏み切れない方もいるかと思います。Fund Roboで紹介される投資信託は、いずれも「モーニングスター社」が高評価している銘柄なので、知識がなくても安心して投資ができますよ。

アドバイス型ロボアドということもあり、利用手数料も0円になります。無料でアドバイスを受けられるので、銘柄選定でお悩みの方は「使わにゃ損!」ですね。

まとめ

今回の記事では、ロボアドバイザーの概要と、「おまかせ型」「アドバイス型」についてお伝えしました。

いま話題のAIを利用することで、お手軽に投資のアドバイスをもらえ、投資を一任できるロボアドは魅力的な投資サービスですね。各投資家の投資戦略に上手に組み込めば、いま以上に投資効率を高められるかもしれません。特に「投資経験が無いから不安」「時間がなくて資産運用できない」という方に、もっとも利用していただきたいサービスになります。

本記事を読んでロボアドに興味が湧いたら、ぜひ試してみてはどうでしょうか。