iDeCoとは?節税の仕組みや始め方を初心者向けにわかりやすく解説

「iDeCoすると節税になるんだって!」「退職後の備えになるって聞いたけど、なんでだろう??」

みなさんもiDeCoについて疑問を持ったことはありませんか?「なんとなくお得な事は分かっているけど、具体的には…」という方も多いかと思います。

iDeCoは節税のメリットを享受しつつ、来たる老後に備えて資産を形成できるお得な制度になります。上手く活用することで、きっとみなさんの生活の助けになりますよ。

今回は、今さら聞けないiDeCoの基本の“キ”を解説いたします。初心者でも理解できるよう、わかりやすく説明しているので、ぜひ最後までお付き合いください。

そもそもiDeCoってなに?

iDeCo公式サイトの説明によると、”iDeCo(個人型確定拠出年金)は、確定拠出年金法に基づいて実施させる私的年金の制度”(iDeCo公式サイトhttps://www.ideco-koushiki.jp/guide/より)とのことです。

専門用語が出てきて分かりづらいですね。もう少しかみ砕いて解説しますので、ご安心下さい。iDeCoを一言で表現すると、「自分で作る年金制度」のことです。公的年金制度の場合、サラリーマンであれば毎月の給与から自動的にお金が天引きされ、長年積み立てた金額を老後に年金という形で受け取ることになります。

対してiDeCoの場合は、「自分の意志で」制度を利用するか否かを決めることになります。利用すると決めた方は、毎月毎月「自分で決めた」金額を積み立て、そのお金で「自分で決めた」金融商品(投資信託・保険・定期預金のことです)を購入します。

そして、購入した金融商品を「自分で」運用することで利益を得て、60歳以降に受取る制度になります。つまり、公的年金制度が「国が用意した強制加入の制度」であるのに対し、iDeCoは「任意で始める年金制度」と言うことができます。

任意で始める分、毎月の積立金額や運用する商品など、自分で選択できる項目が多いという特徴があります。

iDeCoの3つメリット

「iDeCoはお得」「始めなきゃ損!」といった内容をよく耳にしますが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。iDeCoは以下の3つのポイントから、税金の優遇を受けることができる点がお得と言われる理由になります。

①毎月の積立金額が全額所得控除される

 「所得控除」というワードを聞いたことはありますか?所得控除は「所得から一定の金額を控除(差引く)制度」を指します。日本の税制度では、働いて得られた所得に応じて、納税する所得税と住民税が決定します。つまり、所得が多ければ多いほど、納税する税金も高くなるのです。

 所得控除には「扶養控除」「医療費控除」「配偶者控除」など14種類存在しますが、これらを所得から控除することによって所得金額を圧縮し、納税する税金を抑えることが可能になります。

 iDeCoの場合、「小規模企業共済等掛金控除」と呼ばれる所得控除に該当します。例えば、毎月2万円を積立金額として設定した場合、2万円×12ヶ月=24万円を所得から控除して、納税金額を減額できるのです。

 iDeCoが「資産運用しつつ、合法的に節税できる」理由はここにあります。

②商品を運用して得られた利益が非課税になる

通常、株式や投資信託などの金融商品を運用し利益を得た場合は、その運用益に対して20.315%の税金を納めなければなりません。例えば、ある株を100万円で購入し1年持ち続けた結果、120万円に値上がりしたとしましょう。

120万-100万=20万円の儲けになりますが、残念なことにまるまる20万円を手にできるわけではないのです。前述したように20.315%の税金がかかるため、20万×20.315%=約4万円の納税義務が発生します。

つまり、手取りは20万-4万=16万円と減額してしまいます。

一方iDeCoでは、この20.315%の税金を納付する必要がありません。そのため、先例の場合、20万円を丸々ゲットすることができます。当然、利益が増えれば増えるほど、20.315%という税率は効いてきますので、運用益が非課税というメリットは非常に大きいものになります。

③60歳以降に受取る時も所得控除を受けられる

詳しくは後述しますが、60歳に到達して拠出年金を受給する場合、その受け取り方には2種類あります。

つまり、「退職金」のように一括で全額受取るパターンと、「年金」のように定期的に複数回に分けて受取るパターンの2種類から、好きな方を選択できます。

退職金として受給する場合は「退職所得控除」が、年金として受給する場合は「公的年金等控除」が適用されるため、これら控除を所得から差引くことで納税額を減額することができるのです。

毎月いくら積立てることができるの?

iDeCoの積立金額(掛金とも言います)は、個人によって上限が決まっています。

いずれの場合も月々最低5000円から積立可能で、1000円単位で増減することができます。積立金額は1年に1回しか増減できないことに加え、後述するように原則60歳になるまで引き出すことができません。なので、無理のない範囲で積立金額を設定することを強くオススメします。

積立金額上限額は、国民年金の被保険者の種類によって異なります。気になる方は、一度ご自身の年金手帳でご確認下さい。以下に被保険者ごとの上限額を示します。

・第一号被保険者(自営業者):月額68,000円

・第二号被保険者(会社員・公務員など):月額12,000円~23,000円(会社の企業年金加入状況などによって変動します)

・第三号被保険者(専業主婦・夫):月額23,000円

いつお金をもらえるの?

毎月コツコツ積立て、運用したお金はいつから受給することができるのでしょうか。

iDeCoの拠出年金は、原則60歳から受給することができます。そして、受給方法も大きく2種類に分けられます。

①一括で受け取る

60歳に到達したらば、70歳になるまでに一時金として一括で受給することができます。退職後にまとまったお金が必要な方は、こちらを選択するとよいでしょう。

一括で受け取る場合は、退職金と同じように「退職所得控除」を受けることができるので、納税金額が軽くなる分、お得に拠出金額を受給することができます。

②年金として受け取る

60歳に到達したらば、5年以上20年以下の間に、コツコツと複数回に分けて受取ることができます。特にまとまったお金が不要な方、一括で受給すると無駄遣いが心配な方は、年金として受取るパターンをオススメします。

年金として受け取る場合は、「公的年金等控除」を受けることができます。

どちらのパターンを選択すればいいか、悩みどころかと思います。受給できる公的年金額や年収などによって、どちらがお得か、個人によって異なります。どちらが適当か気になる方は、一度ファイナンシャルプランナーなどに相談してみてはいかがでしょうか。

iDeCoの注意点

税制優遇のメリットを享受しながら、資産運用ができるiDeCoはとてもお得な制度ですが、いくつかご注意いただきたいポイントがあります。iDeCoを始めてから、「そんな話聞いてなかったよ!」という事態になるのだけは避けたいですよね。

ここではiDeCoを始める前に、注意したいポイントについてまとめています。

①拠出金額は運用成績によって変動する

みなさんが毎月拠出するお金で購入するのは「金融商品」です。金融商品は、企業の財政状態・景気・国の金融政策などの影響によって毎日、上がったり下がったりを繰り返しています。

商品の特徴にもよりますが、将来受給できる金額は不確定になる商品がほとんどです。ご自身の責任のもと運用する必要があります。

②60歳になるまで原則受給できない

「老後2000万円問題」が話題になったのも、記憶に新しいと思います。

iDeCoは老後の資産形成を前提に、開始・利用する年金制度になります。よって、60歳までは原則受給することができません。銀行の普通預金のように「急に入用になったから」という理由で、引き出すことはできないのですね。

そのため、iDeCoで運用するお金は必ず「生活資金を差し引いた余剰金」を使うようにして下さい。これはデメリットのように思われがちですが、家計の支出を見直す良い機会になるので、iDeCoをきっかけにして家計簿などを始めてみてもいいかもしれません。

まとめ

iDeCoを上手に活用することで、資産運用をしながら老後の資産を形成することができます。

働きながら資産を形成する段階では、①拠出金額を全額所得控除できる ②運用益が非課税になる、という税制優遇のメリットを享受することができます。

60歳に到達し受給を始める段階では、退職所得控除または公的年金等控除によって納税の負担を軽くすることもできましたね。

iDeCoは金融商品を扱うため、注意すべきポイントもありますが、上手く付き合えば、きっとあなたの家計の助けになるはずです。将来の自分や家族を見すえて、iDeCoを始めてみてはいかがでしょうか。

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Posted by まなぶ